仙台せり鍋

2019/12/05

味わい道しるべ

仙台せり鍋〜寒さとともにおいしさを増すセリ。葉から根まで旬をまるごといただきます。

写真提供:(公財)仙台観光国際協会

最近、仙台名物のニューフェースとして話題を呼んでいるのが「せり鍋」。地元出身の人気お笑いコンビのPRのおかげで、一気に全国区の知名度を得ました。「春の七草」としておなじみのセリ、実は宮城県は生産量日本一を誇り、4割近くのシェアを占めています。そんな新鮮な“地場品”を使った鍋は、セリの旬である冬期限定の味わいです。

「仙台せり鍋」のだしは、鶏がら、鰹節、昆布などお店によってさまざま。具材には鶏肉や鴨肉、ネギ、ゴボウ、キノコ類などの顔ぶれがそろいます。そしてここからが仙台せり鍋の真骨頂なのですが、セリは葉から根までいただきます。根?そうなんです、歯ごたえを残すようにさっとだしにくぐらせて、シャキシャキ感と鼻に抜ける独特の香りを楽しみます。

セリの香り成分には、人間の体温を上げて発汗作用を促す効果があるうえ、β-カロテン、ビタミンB2・C、カルシウム、鉄分などの栄養素を豊富に含み、胃や肝機能を整える効果があるそうです。おいしく食べて健康に。仙台の冬の至福です。